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アスエイシス株式会社は、エレクトロニクス技術で物造りの自動化と合理化を支援するシステムエンジニアです。

TEL. 089-934-7555

〒790-0911 愛媛県松山市桑原3丁目13番32号

レスト&ランREST&RUN

 開発途上で得られた苦労話の記録集。これら一つ一つの経験が貴重な分子となり、やがて企業ノウハウという結晶を形成して行くと考えられます。
それらを掻い摘まんでブログ的に紹介していこうという試みです。当社の業務活動の雰囲気を皆様に少しでもお伝えする事ができるようチャレンジします。
 ひとつの開発プロジェクトを終え、経緯を振り返り次の開発に向けて回顧と休養の時間。内容を整理し次のステップのバネ作りをする空間を、私たちは “レスト&ラン”と呼びます。
栄養を補給しコミニュケーションを楽しむ場所でもある”レストラン“がネーミングの源です。

e・Park 店舗用端末開発 (シーケンサ型)  
●Webサーバとインターネット通信を行うパソコンやスマホなどをクライアントと呼びますが、これらはhttpプロトコルという通信手段を備えています。Webサーバは世界中のどのクライアントとでも同時に情報を交わせるような仕組みになっているのです。一般的に工場内LANではそんなに多くの相手と同時に通信する必要が無いため、以前ではRS-232CとかRS-422などのシリアル通信という手段が主流でした。でもインターネットの基本であるイーサネットは接続の容易さ、高速性、信頼性、ツールの経済性などの面で優れており、今では通信の主流となりました。その中でも高級な手順の一つがhttpプロトコルと言えるでしょう。       
          
●e・parkというものを皆さんはご存知ですか?レストランなどの店舗内混雑状況を確認できたり、時間を予約できたりするシステムです。くら寿司様を始め様々な店舗で利用されてますね。でも開発当初、友人でもある開発担当者はパソコンのフリーズに非常に悩んでいました。当時連休になると予約件数が多い事により、端末機であるパソコンがフリーズする事も多くなってしまうのです。そうなると予約してたお客さんを案内することも出来なくなり、それはお店だけでなくお客様にとっても大変な問題でした。開発担当者から「Help Me!」というメールが入ってきたのはその頃でした。
●今ではパソコンに出来ることはシーケンサ(工業用コントローラ、”PLC”ともいう)でも可能であると普段から唱えてたため、私のところに彼から相談がありました。ところが、工場内のLAN通信はわかるけどインターネット通信技術については全くピンと来なかった私でしたが、少しずつ学習を始めて行くと、ついにhttpプロトコルという学習課題にたどり着く事ができました。この手順をシーケンサに応用する方法を確立できたら一般のインターネット回線を使った通信は可能となり、今後の当社の応用業務を拡張できるかも知れないと思うと希望が膨らみ始めました。それから学習に次ぐ学習の連日を経て、やがて松山の開発事務所と大阪の開発用サーバとの間でhttpプロトコルによる通信を行う開発環境を作る事ができました。
●大阪開発室にはウェブサーバ。そして松山の当社事務所にはキーエンス製PLCとイーサネットカードやシリアル通信カード、そして伝票を印刷するためのシリアルプリンターを組み合わせた実験端末装置を製作し、両者を一般のインターネット回線で通信できるようにしました。そこからはPLCのソフト開発です。
●PLCにはラダー言語を使い文字列で簡単なコマンドを作って何度かトライし続けましたところ、ある時エラーとは言えサーバーからの返答が返ってきたのです。まるで少しずつトンネルを掘り続けた先にやっと壁の向こうから光が見え始めた瞬間でした。そこからはエラーの発生原因をつぶさに調べ、慎重にコマンドを修正し、やがて店舗の予約状況を問うコマンドを送信したところ、約3000〜4000文字の予約情報が得受信できる事に成功しました。トンネルが開通した思いでした。
●次はこの文字情報をソーティング(データを区分け)し、画面に表示させるプログラミングを開始。PLCはこんなことも実現出来るのです。問題はメモリーサイズと実行速度との戦い。やがてなんとか10組程度の顧客情報表示をさせることができました。そしてついに100組の顧客情報を表示させようと機能を拡張したら、PLCはスキャンタイムオーバーというエラーで停止してしまいました。PLCは自分が暴走していないかを客観的に監視するために自己のサイクルタイムをチェックしているのですが、それがネックとなったのです。
●次はこの問題を対策するため、以下のようにソフトを変更しました。一定時間内に処理できる顧客数を設定できるようにし、その顧客数を処理したらループから一旦脱けだし、そして同処理段階に戻ると続きの処理を行いそれを繰り返すという風にプログラム改善。このあたりの応用技術は得意な当社。完璧にうまくいきました。正直一度は頭を抱え込み、手が止まってしまい掛けましたが…。でもここは無事クリアする事に成功。
●このような形で残りの予約、店側の案内機能などについても、一つ一つ盛り込んで行き、完成の姿を迎えるのは時間の問題だけという状況になりました。そして何ヶ月か経った時、ついに左上の写真のような端末機を完成させる事ができました。これが世界初のシーケンサで動くインターネット端末機です。特長はパソコンとは違い、電源スイッチをONして、起動に時間が掛からないこと。そしてフリーズは全くしないこと。デメリットはパソコンに比べて高価なことですが、当時、e・parkそのものの生存を脅かされるぐらいの致命的なフリーズ現象をこれにより全面解消する事ができました。
某大学向け試験機の無人化と安定動作化改造 
某大学の先生から相談がありました。モーターが試験機の駆動源となる構造物において、その回転数の調整と時間監視しながら運転/停止を行うといった作業を一度の試験工程で何時間にもわたって行わなければならないという事を現在研究生たちが時計を見ながら行っているのですが、これを無人化できないでしょうか?       
 
●依頼の内容を検討するために現状使っているモータとその周辺コントロールボックスを拝借いたしました。開発を始めるに当たって制御するターゲットがまずどういう物かを判断する必要があるからです。
結果制御対象のモーター種別は単相交流のインダクションモータということでした。
ゆえにモーターに供給するAC100V電源の周波数と目的に合ったON/OFFを制御できれば良いことがわかりました 。 これら制御をPLCで行うスタビライザーという物を作成する方針を決定しました。
(左画像は当社製スタビライザー完成品を正面から見た画像です。)      
        
●AC100V電源の周波数を制御するには、まずインバーターが必要となります。しかしながら一般的に市販のインバータは三相200V出力の物しかありません。
そこで単相100V電源をソース電源とし市販のインバータを使って三相200Vを制御下において発生させます。そして三相降圧トランスで三相100Vに変換します。ここから単相AC100V成分を取り出して従来のモーターに電源として供給する、いわゆるスタビライザーを製作しました。
(左画像は当社製スタビライザー完成品を側面から見た画像です。)       
          
●ハードウェア環境が確立できたら次はソフトウェア作りの開始です。回転周波数に関してはモーター負荷の大きさによってスベリ量が変化するため、回転数を設定できるばかりで無くモーター回転数を実測しながらフィードバック制御する必要があると考えられますので、回転体にセンサーを取り付ける事としました。

(左画像は当社製スタビライザーを背面から見た画像です。)



●当社製スタビラーザーと制御対象コントローラ
制御対象コントローラ自体は改造を行わず、スタビライザー背面のアウトレットに電源プラグを挿すだけで使えます。
スタビラーザーは電気回路、ケースまですべて社内設計により制作しました。短納期、低コストの条件の中で綺麗に制作できたと思います。



      
      

●ハードウェアの仮り制作とソフトウェア開発を行っている現場の画像です。開発中はデスクの上がこんな感じになっている事は多々あります。通常は綺麗に整理整頓されています。

●回路設計、外装設計、ソフトウェア設計、そして完成品までの制作すべての工程を社内で行えるのが当社の強みです。

     

●運転中の通常画面です。
ALARAM表示切り替えスイッチ、RUN/STOPのランプスイッチ。現在のモータ回転数、設定値と設定値変更UP/DOWNスイッチが表示されています。
画面はタッチパネルです。


      
●現在のカレンダー情報設定画面です。




      
●運転時間を設定する画面です。




      
●間欠運転を行う時のRUN時間とSTOP時間をそれぞれ設定できる画面です。



      
●スタビライザー内に異常が発生したときに内容を表示させる画面です。

 本装置の完成により以下のような改善が図れました。
@長時間にわたる実験も人手に介すること無く設定時間に開始と終了
A設定により計画的な時間の間欠運転または連続運転
BPID制御により目的に沿った超安定した回転数で運転
という正確な実験を行うことができるようになりました。
      
      

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